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開発ブログ第5回:【プログラマ 小森祥弘】インターフェイスのクオリティアップ


皆様、こんにちは。

プログラマの小森祥弘です。

今回はインターフェイス関連のクオリティアップに関して書こうと思います。

開発終盤に通しプレイをしていた時のことです。
今作では転職のコストがレベル5減になりストーリーモードでも色々な職業を試しやすくなったため、フラヴィオをカースメーカーにベルトランをダークハンターに転職させ、状態異常や封じメインのビルドでプレイしていました。

とある強ボスが触手をたくさん召喚するのですが、カースメーカーのテラーコンボで攻略しようとしたところ、10回ほど連続で「畏れよ、我を」がミスしました。
テラービルドのカースメーカーはテラーが入らないとほとんど何もできず、また世界樹の迷宮シリーズの良いところの一つはボスにも状態異常が効くことだと常々思っているので、バトル担当の江波戸に世界樹なのにボスにバステ(状態異常や封じなどを総称する社内用語。バッドステータスは文字数が多いのでバステが一般に浸透してほしい)が効かないのはひどいと文句を言いました。

しかし話を聞いてみるとどうやら触手にテラーはかなり通るとのこと。
単に運が悪く連続で効かなかったため無効の設定になっていると勘違いしていただけでした。
バステがボスに効くかどうかのバランス上の問題ではなく、それがプレイしていてわかりづらいという情報の問題でした。

かねてから懸案となっていた敵の強化、弱体がわかりづらい問題も含め検討した結果、このようにバトル中に敵のバステ耐性や強化弱体の情報を出すことで解決に至りました。

バステや弱体をメインで使用するパーティは格段にプレイしやすくなったと思います。
初めて戦うボスの場合は解析グラスを使う必要がありますのでがんばって集めてください。

インターフェイスに関しては他にも同時期に開発していたペルソナQを参考にしつつ色々なクオリティアップを行っています。
一番大きな要素はSDカードを使用した複数セーブの仕様でしょう。

SDカードにもよりますが、一般的にはゲームカードよりも読み書きの速度が速いので、セーブロードの時間も大幅に短縮されます。

ペルソナQとは開発が同時並行でありタイトル毎の方向性の違いもあるためそのまま機能をコピーしたわけではありませんが、ソースを見せてもらったり地図などのインターフェイスの参考にさせてもらったりしました。
宝箱などのアイコンがアクセス後に変化する機能は、ゲームオーバー後に地図だけ保存できる世界樹の迷宮シリーズにもよく合う機能だと思います。

これはペルソナQを参考にした副産物でもあるのですが、今作から戦闘中のコマンドで確認ウィンドウを出すようにしました。(オプションでOFFにもできます)
開発中に両方のタイトルをプレイしていると戦闘のオートバトルのショートカットボタンが異なるため、誤操作でオートバトルを開始してしまい全滅してしまうことがありました。

また過去作において戦闘中の最後のコマンド選択はキャンセルできないため、FOEとの死闘の末、必勝の状況にも関わらず間違って逃走してしまい行き場のない怒りを覚えることもありました。
確認ウィンドウを入れたため、今作では誤操作のために致命的な状態になることは大分少なくなったと思います。

その他にも自分が考え付く限りのクオリティアップは行っております。
今までよりもさらに快適に冒険を楽しんでもらえると思いますので是非プレイしてみてください。